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Anticoagulation Expert Conference 2015.6.25

 

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『Find AF ─心房細動患者を発見する取り組み─』

 

 2011年〜2013年の3年間に当院で治療した心原性脳塞栓症(CE)299例の解析から、退院時mRS5,6が1/4以上を占めること、発症前の治療状況では、4割が抗血栓療法なしで、3割は脳塞栓予防に無効な抗血小板剤の投薬であったこと、9割以上の患者がかかりつけ医をもって通院中であったこと、などからかかりつけ医での心房細動(AF)の早期発見および治療・管理がいかに重要であるかを強調した。

 そして、当院での3年間にわたる『Find AF project』の成果を報告した。第1期(2012-2013年):不規則脈波検知機能付き血圧計によるスクリーニングと第2期(2014年):Pulse analyzerによるスクリーニングである。第1期では2年間で56人、第2期では1年間で54人の無症候性AF患者が発見された。独自開発のpulse analyzerの感度が高いため、AF患者を高率にスクリーニングできたと思われる。このような患者に対しては、抗凝固療法が開始される場合が多いため、脳塞栓予防治療が普及する可能性が高い。しかしながら、経年的に脳内出血患者が微増傾向であり、抗凝固療法の出血合併症への影響を注視する必要があることも重要である。

 

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